第8回 

天才になる!

荒木 経惟 著 講談社現代新書 
1997年 本体660円

荒木経惟氏の写真は、どうも苦手である。身体にまとわりついてくるような、生々しさがいつもある。映っているのが街並でも、それは例外ではない。でも、この本を読んで思った。あたりまえのことだけど、天才に「なる」なんてできっこないはちゃめちゃに見えて、この人の動物的勘は、やっぱりタダモノじゃない。

 

THE MISSING PIECE Meets the BIG O

Shel Silverstein HARPER &ROW

「THE MISSING PIECE」(邦訳「僕を探して」)の続編。学生時代に初めてこの本に会った。ちょっとしたブームになっていた。シンプルな線で描かれたシンプルな絵、シンプルな言葉。久しぶりに手に取ったのに、あの頃と自分があまり変わってないような気がした。私自身も含め、今だ探し物の見つからない人へ贈る絵本です。

 

雑貨の仕事でいきたい

瀧 清子 著 同文書院 
1997年 本体1067円

今、起業を目指す女性に一番人気があるのは雑貨関係の仕事らしい。少ない資本で好きなことを仕事にできて、という幻想に対してこの本はちょっと手厳しい。主婦の趣味的なものではなく、ビジネスとして成功させた10人の女性のインタビュー。実行力と才能を兼備した彼女たちの声は、凡人の甘えを吹き飛ばすのに十分だ。ガッツある女たちの生き方に接するのは気持ちいい。

 

〔新版〕快潔アジアひとり旅

日比野 宏 著 新評論
1997年 1600円

 最近「アジアに行ってみたいなぁ」とか、何度か行ったことはあるけれども、ひとり旅はちょっと不安とか思っている人は、是非この本を読んでください。アジアのひとり旅のノウハウが実に具体的に、著者の体験をまじえながら書かれています。旅の計画を立てる時にも、きっといろいろなヒントを与えてくれるでしょう。 私が読んでいて特に共感できた部分は、トラブルに会わない事に全神経をかたむけて疲れるよりは、むしろトラブルに巻き込まれながらも、その中からアジアの人々とのつながりを作っていく事が大切だという著者の考え方です。それぞれが経験を積んでゆく中で、自分なりの危機管理の方法を見いだして、楽しいひとり旅を楽しみたいと思います。                           

                                        

図説東南アジアの食

森枝 卓士 著 河出書房新社 
1997年 1800円

                                        

 この本には、実に豊かなアジアの食がぎっしりと詰め込まれています。東南アジアという地域が、その他の地域(たとえばヨーロッパなど)に比べて、いかに多様な食文化を持っているかを改めて、実感させられました。
 また、まわりを海に囲まれている日本も、アジアの国々と「食」を通じて深くかかわっている事も、この本のあちこちで感じました。 また、「図説東南アジアの食」という書名からもわかるように、実にビジュアルで写真も豊富に掲載されていて、視覚からもアジアの多彩な食文化が伝わってきます。    

 

旅の理不尽−アジア悶絶篇−

宮田 珠己 著 新風社
1995年 1400円

とにかく笑えるから、電車や喫茶店なんかで読んではいけません。普通の観光旅行だったりするんだけど、著者の笑いのセンスと文章の切れ味で特別な旅行記にしあがっている。自分探しの旅なんて深刻臭い匂いはまったくなし。(いや、もしかすると文章の底深く流れているかもしれないけど。)宮田珠己は病み付きになります

 

人格改造マニュアル

鶴見 済 著 太田出版
1996年 1200円

「私の性格は○○だから・・」なんてもう悩まなくていい! 性格なんて単に「脳内物質」の作用の結果なんだから、思い通りの性格にすることが可能なのです。この本にはいろいろな性格になる方法が書かれているから、これを読んで試してください。自分は傷つきやすい性格だと思っている人に特に読んで欲しい。生きていくことが楽に思える本です。

 

病院で死ぬということ

山崎 章郎 文春文庫
1996年 466円

病院で死ぬということ大変なことなのね。といっても今は家で死なせてはくれないから、ほとんどの人は病院で死ぬことになる。死は人生の最後の締めくくりなのに、病院での最後の主導権はお医者さんが握っている! 病院は「死に方のメニュー」をもっとオープンにして欲しいなあ。人生の最後が我慢の連続だったらとってもかなしい。

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