第13回

アジアの旅20ヵ国ガイド

下川 裕治著
廣済堂 1600円 1998年

 アジアには実に多様な自然・国家・民族・宗教・政治体制が存在する。そんあアジアに興味を持ちながら、どこからアプローチすればいいのか迷っている人や、これからアジアに出かけようという人には絶好の入門書でありガイドになる一冊です。
 自分の興味のある国から読み始めるのもよし、最初から読んで新たな国に興味がわいてくることもありと、人それぞれ自分に合った読み方をすることが可能です。
 この一冊を入り口にして、どんどん一人一人のアジア学を深めてゆけば、なかなか楽しいのではないでしょうか。

 

三留理男アジアを歩く@地雷-1億1000万個の悪魔- 

三留理男著 
草の根出版会 3000円 1998年

 著者が20数年にわたってアジア・アフリカ・パレスチナを取材・撮影したフィルムの中から地雷にかかわる写真を集めた本です。
 私達が日本国内で日常生活をおくっている限り、地雷の恐怖とはほとんど無縁です。しかし、ひとたび世界に目を転じると、こんなにも多くの国の人々が地雷の恐怖の中で、世界を強いられている現実があるのです。例え今は、戦闘状態でなくても、地雷撤去には莫大な費用と年月が費やされなければなりません。ましてや戦闘状態の続いている場合には、撤去作業すらままならないのが現実です。
 地雷に苦しめられている人々の姿を通して、この現実を自分はどう受け止めればよいのかを一人一人が考え、目をむけ続けることができれば良いと思う。

 

文藝百物語

井上 雅彦・菊池 秀行・竹内 義和・田中 文雄・加門 七海・
篠田 節子・霧島 ケイ・森 真沙子 著
ぶんか社 1500円 1997年

こわいちゅーねん。いわゆる百物語です、この本。あのローソク立てて順番に恐い話するやつ。それを人気作家が集まってやったのを本にしたもの。職業がら敏感な人たちなのかもしれないけど、本当のことなら恐すぎる。実体験じゃないとしたら、「たいした嘘つきの集まりやんか」というくらいに、恐いんだから。暑い夏にさぶーくなれます。

 

女怪賊プーラン 上・下

プーラン・デヴィ 著
草思社 各1648円 1997年

低カーストに生まれた女性の自叙伝。想像を絶する貧しく辛い生い立ちから、盗賊として青春期をすごし、投獄された後、国会議員となった波乱万丈の人生。カースト制度に弄ばれたといっても過言ではない彼女の人生を考えると、「人間の尊厳についてインド人はどう考えているんだ」と、やり場のない怒りを感じる。と共に、「インドという国をもっと知ってやろうじゃないの」という気持ちになった。

 

 

クラシックこんな聴き方がおもしろい

宮本 英世著
オンブックス 本体951円 1991年

クラシックー正直よくわからない。でも、ごくたまに、夜しんと静まりかえった部屋の中で聴いていると「音楽って、なんてすばらしいんだろう。」と思わせられる時がある。だから、クラシックの世界をもう少し知りたい、そんな人にこの本はお薦めだ。好きな作曲家から、好きな楽器の音色から、好きな時代から、好きな演奏家から、また、その時の気分から、と、この世界への入り方は様々。どこから入る人にも、この本は次の一歩を踏み出すきっかけになるはず。基本は、「好き」というその気持ちなんだと思う。

 

墨を読む一字ひとこと

篠田 桃紅著
小学館文庫 本体552円 1998年

著者は、書家、版画家、墨象画家などと様々に呼ばれる人らしい。題にあるとおり、桃、雨、天など一文字の作品に、それぞれ著者のひとことが添えられている。いろいろと便利な道具が出て(道具のせいばかりではないが・・・)、つい文字や文章をおざなりにしている日常・・・。おざなりにしているのは、文字や文章だけではないのではないかーここにある作品から垣間みえる、著者の凛とした、それでいて謙虚な生き方が胸に迫った。

 

日本のたくみ

白洲 正子著
新潮文庫 514円 1984年

はじめて白洲正子の作品を読んだ。明治43年に生まれ、アメリカにも留学した著者の見識のたかさには驚かされる。職人さんの仕事のすばらしさを伝えるだけでなく、さらにその人にとっての課題まで見抜く。それでこそ気難しい職人さんたちから信頼を得、話を聞きだすことができるのであろう。写真をみているだけでも、職人さんたちの仕事のすばらしさがわかる。

 

夢の知らせ 虫の知らせ

今井 美沙子著
筑摩書房 1165円 1995年

親切な著者(!)が贈ってくれた本。不思議な話って「気のせい」で片づけられがちだけど、夢の話に意味をもたせることで自分を励ませるのだったら信じてもいいと思う。会いたい人が夢の中に会いにきてくれる。それをささえに一日一日頑張って生きていけるのだったら、いったいどんな差しさわりがあるだろうか。今井美沙子さんのやさしい気持ちが伝わってくる。

 

ウルトラマン研究序説

SUPER STRINGS サーフライダー21 編
中経出版 1400円 1991年

ウルトラマンを愛する30〜40歳位の研究者25人が、真剣に学問的考察を試みている本。つまり学問的な本なので多少難しいのだが、逆にその大真面目なところがおもしろい。科学特捜隊に人事戦略を学ぶなんて、すばらしいセンス。この本で怪獣の「人権」について考察してみるのもよいかも。

 

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